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お口の健康と感染症予防について 

この度は日暮里の市来歯科医院のホームページ・ブログをご覧頂きありがとうございます。

本日はお口の健康と感染症予防についてです。

2020年に入り突然の新型コロナウイルスの大流行で日々大変な思いをされている方も多いと思います。まだワクチン等の有効な薬がない現在、私たちに出来ることは徹底した感染予防です。厚生労働省のホームページでも3密を避けること、マスクの着用、石けんによる手洗いや手指消毒用アルコールによる消毒などが推奨されています。

これらを行った上で「うがい」、「ていねいな歯みがき」、「口腔ケア」でより効果的に予防ができるかもしれません。
新型コロナウイルスといっても以前から存在していたコロナウイルスが感染性や毒性が強まったもので根本的な構造は変わっておらず、またインフルエンザウイルスと同じエンベロープを持ったウイルスのため感染の仕組みは共通していると考えられます。

ウイルスが口腔内に侵入したら即感染ということはなく、口腔内や咽頭の粘膜の細胞から体内に侵入し、細胞内にてウイルスが増殖していきます。そのため、定期的にブクブクうがいやガラガラうがいを行うことで、感染する前にウイルスを体外へ排出できる可能性があります。

そしてうがいを行う際に、リステリンやポピドンヨード液(イソジン)を使用するとより効果的と考えられます。リステリンは約30秒でインフルエンザウイルスを不活化させることが分かっており、ポピドンヨード液もウイルスに対して効果的であることが分かっています。しかし、リステリンがコロナウイルスに効くというエビデンスや研究は現段階ではまだなく、ポピドンヨード液も細胞毒性があるため、必ず使用後には水でのうがいを行ってください。

また、歯周病原因菌の毒素によって粘膜の表面にガードとしてある粘液を溶かすことによってウイルスが粘膜に到達しやすくなったり、付着しやすくなると言われています。
こうならないためにも定期的な専門的口腔ケアを行い、プラークや歯周病原因菌の巣窟となりうる歯石を除去し口腔内を清潔に保ちましょう。
歯科医院での専門的口腔ケアを行っても約3〜4ヶ月で口腔内細菌は元に戻ってくると言われております。

コロナウイルスによる感染症に対して口腔ケアをしていれば大丈夫というものではありませんが、口腔ケアやていねいな歯みがきがインフルエンザを含めウイルス感染症対策の一つになりうると思い、毎日の歯ブラシと定期的な歯科医院での口腔ケアを行って頂けたらと思います。