なぜ「根の治療」は繰り返すのか?再発の連鎖を断ち切るための「見えない細菌」との戦い
こんにちは。東京都荒川区、日暮里の市来歯科医院です。
当院のホームページ・ブログをご覧頂きありがとうございます。
当院には、日暮里周辺だけでなく、遠方からも多くの患者様がいらっしゃいます。その中でも特に多いご相談が、「根の治療(根管治療)」に関するものです。
「近所の歯医者さんで何ヶ月も根の治療をしているけれど、痛みが取れない」 「治療が終わったはずなのに、また歯茎が腫れてきた」 「被せ物をしたばかりなのに、中で膿が溜まっていると言われた」
これらのようなお悩みはありませんか? なぜ、日本の歯科治療において根管治療の再発率が高いのか。そして、どうすればその「再発の連鎖」を断ち切ることができるのか。当院がこだわり抜いている「精密根管治療」の真実をお伝えします。
■ 根管治療が難しい本当の理由
歯の根の中(根管)は、直径1mmにも満たない非常に細い管です。しかも、その形は単純な真っ直ぐなトンネル状ではなく、網の目のように複雑に枝分かれしたり、湾曲したりしています。
従来の保険診療における一般的な根管治療では、基本的に肉眼での処置が中心となります。しかし、肉眼で見える範囲には限界があります。暗くて狭い根の奥底にある汚染物質や細菌を、手探りの感覚だけで完全に取り除くことは、極めて困難です。
その結果、何が起こるでしょうか? 取り残された細菌が、被せ物をした後に再び繁殖を始めます。これが「治療したはずなのに痛む」「また膿が溜まる」という再発の正体です。残念ながら、日本の保険診療における根管治療の成功率は、欧米の専門医による治療と比較して低いというデータもあります。これは歯科医師の腕の問題以前に、「見えないものと戦う」という構造的な限界があるからです。
■ 「見えない」を「見える」に変える技術
市来歯科医院では、この「見えない」リスクを徹底的に排除するために、自費診療における精密根管治療を行っています。その核となるのが**「マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)」**です。
当院では、ユニット(診療台)5台に対し、4台のマイクロスコープを設置しています。これは一般的な歯科医院では極めて珍しい高水準の設備投資です。通常、マイクロスコープは院内に1台あれば良いほうですが、当院では「精密な治療を当たり前に提供したい」という想いから、ほぼすべての診療ユニットでマイクロスコープを使える体制を整えています。
マイクロスコープを使うと、肉眼の最大約20倍まで視野を拡大できます。これまでは「手探り」で行っていた根の中の清掃が、明るく照らされた状態で「目視」しながら行えるようになります。 ・髪の毛よりも細い神経の取り残し ・肉眼では見えない微細なヒビ(マイクロクラック) ・奥深くにこびりついた汚染物質など
これらを確実に見つけ出し、除去すること。それが再発を防ぐための確実な道です。
■ お口の中の手術室「ラバーダム」の重要性
もう一つ、当院が徹底しているのが**「ラバーダム防湿」**です。 根管治療の大敵は「唾液」です。唾液の中には無数の細菌が含まれています。治療中に唾液が根の中に入り込むことは、傷口に泥を塗るようなものです。
保険診療では時間的な制約などからラバーダム(ゴムのマスク)を使用しないケースもありますが、当院の自費根管治療では原則として使用します。患部だけを隔離し、衛生的な状態で治療を行う。これもまた、成功率を高めるための必須条件(ルール)です。
■ 丁寧に治療を行うために、しっかりとした治療時間の確保
日本の保険診療のルールでは、1回の処置にかけられる時間が短く(15分〜30分程度)、その結果として「少し消毒しては蓋をして、また来週」という通院を何度も繰り返すことになりがちです。 しかし、治療期間が長引くということは、仮蓋の隙間から細菌が再び侵入するリスクが増えることを意味します。これでは、せっかく消毒しても「いたちごっこ」になってしまいます。
当院の自費での精密根管治療では、1回のアポイントに60分〜120分という十分な時間を確保します。 マイクロスコープで細部まで確認しながら、時間をかけて徹底的に汚染物質を除去し、強力な薬剤で洗浄・殺菌までを一気に行います。「1回の治療時間は長いけれど、トータルの通院回数は劇的に少なくなります(最短1〜3回程度)」。
何より、細菌の再感染を防ぎ治療の成功率を高めるための鉄則なのです。
■ 妥協の無い器具・機材
根管治療の成否は、歯科医師の技術だけでなく、「どのような道具を使うか」によっても大きく左右されます。当院では、コストよりも「治る確率」を最優先し、世界標準の器具・機材を採用しています。
1. ニッケルチタンファイルの採用 汚染された神経をかき出すための「ファイル」という器具。保険診療では硬いステンレス製が一般的ですが、当院では柔軟性の高い「ニッケルチタン製」を使用します。これにより、複雑に湾曲した根の先端まで、形を壊さずに綺麗に清掃することが可能です。
2. 器具の使い捨て(ディスポーザブル)を徹底 ファイルなどの細い器具は、使い続けると金属疲労を起こし、治療中に根の中で折れてしまうリスクがあります。当院の自費根管治療では安全を期して、これらの重要器具を患者さんごとに新品を使用しています。
3. 最新素材「バイオセラミックシーラー」による完全封鎖 治療の最後、空洞になった根の中を埋める工程では、最新の「バイオセラミックシーラー」を使用します。これは**「硬化する際にほんの少しだけ膨張して隙間をピタリと埋める」**という画期的な性質を持っています。強アルカリ性で殺菌作用が続くため、再感染のリスクを極限まで抑えることが可能です。
4. 難症例(穿孔・根管破壊)を救う「MTAセメント」 他院で「根に穴が開いている(穿孔)から抜歯しかない」と言われたことはありませんか? 当院では、高い封鎖性と**「組織を再生させる能力」を持つ「MTAセメント」**を修復材として使用します。マイクロスコープで穴の位置を正確に特定し、MTAセメントでピンポイントに修復することで、諦めかけていた歯を救える可能性が飛躍的に高まります。
■ 「とりあえず」の治療はもう終わりにしませんか?
根管治療は、建物の「基礎工事」にあたります。 どんなに高価で美しいセラミックの被せ物(上物)を入れても、基礎である根の状態が悪ければ、数年でまたやり直しになってしまいます。最悪の場合、次は抜歯になるかもしれません。
市来歯科医院は、日暮里の皆様の大切な歯を守る「最後の砦」でありたいと考えています。
【担当医について】 当院の精密根管治療は、院長、および東京歯科大学病院 歯内療法科(根管治療専門)にて5年間の研鑽を積んだ歯科医師・井瀬が担当いたします。大学病院レベルの専門的な知識と技術で、患者様の大切な歯を守るために全力を尽くします。
「もう繰り返したくない」「自分の歯を一生使い続けたい」とお考えの方は、ぜひ一度市来歯科医院にご相談ください。マイクロスコープとCT、そして熟練の技術で、あなたの歯を救うための最適なプランをご提案いたします。
