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「抜歯しかない」と諦める前に。マイクロスコープが切り開く「歯を救う」という選択肢 

こんにちは。荒川区の日暮里にある市来歯科医院です。 当院のホームページ・ブログをご覧頂きありがとうございます。

当院の診察室では、他院からの紹介や、セカンドオピニオンで来院される患者様と日々向き合っています。その中で、非常に胸が痛む言葉をよく耳にします。
「他の歯医者さんで、この歯はもう抜くしかないと言われました」 「根が割れているかもしれないから、インプラントにした方がいいと勧められました」
自分の歯を失うことへの恐怖と喪失感は、計り知れないものがあります。しかし、本当にその歯は「抜くしかない」のでしょうか? もちろん、医学的にどうしても残せないケースは存在します。しかし、適切な設備と技術を用いて診断し直すことで、「実は残せる歯だった」と判明するケースも、当院では決して珍しくありません。

今日は、抜歯宣告された歯を救うための「精密根管治療」の可能性についてお話しします。

■ なぜ「抜歯」と診断されるのか?
そもそも、なぜ抜歯が必要と言われてしまうのでしょうか。根管治療における主な抜歯理由は以下の通りです。

1. 根の先に大きな膿の袋ができている(治らないと判断された)
2. 根管が複雑すぎて治療器具が届かない
3. 歯の根が割れている(歯根破折)
4. 治療器具が根の中で折れ込んでいる(破折ファイル)

これらは、肉眼や通常のレントゲンだけの診断では「手の施しようがない」と判断されがちです。見えない部分の治療には限界があるため、リスクを避けるために抜歯→インプラントや入れ歯、という提案がなされるのは、ある意味で一般的な判断とも言えます。
しかし、市来歯科医院のアプローチは異なります。私たちは「諦める前に、詳細を見る」ことから始めます。

■ CTとマイクロスコープによる「精密診断」
当院では、治療を始める前に必ず詳細な検査を行います。 まず、**歯科用CT(3次元レントゲン)**を用いて、根の形や膿の広がりを立体的に把握します。従来の2次元レントゲンでは影に隠れて見えなかった病巣の原因が、CTであれば明確に映し出されることがあります。
次に、最大20倍以上に拡大できる**マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)**で、患部を直接観察します。 例えば、「歯が割れているから抜歯」と言われたケースでも、マイクロスコープで見ると実は割れておらず、単なる汚れや過去の詰め物の影だったということもあります。逆に、本当に割れている場合でも、ヒビの状態によっては特殊な接着剤で修復し、保存できる可能性があります。
当院はユニット5台に対しマイクロスコープ4台を完備しており、診断の段階からこの高精度の機器を駆使します。「推測」ではなく「事実」に基づいて診断することで、抜歯を回避できる可能性を少しでも高めるのです。

■ 難症例への対応力
他院で「根が曲がっていて治療できない」「器具が届かない」と断られたケースでも、当院なら対応できる場合があります。 マイクロスコープ下で、柔軟性の高いニッケルチタンファイルという特殊な器具を使用することで、複雑に湾曲した根管の汚れも除去できるからです。
また、抜歯を避けるために、「外科的歯内療法(歯根端切除術)」という選択肢もあります。これは、歯茎の方からアプローチして、膿の袋と感染した根の先だけを取り除く小手術です。マイクロスコープを用いることで、この手術も非常に高い精度で行うことが可能です。

■ 自分の歯に勝るものはない
インプラントは素晴らしい治療法ですが、あくまで「人工物」です。噛み心地や感覚において、持って生まれた「自分の歯」に勝るものはありません。 だからこそ、私たちは安易に抜歯を選択しません。「手間がかかっても、難易度が高くても、残せる可能性に賭けたい」という患者様の想いに、当院は全力で応えます。

【担当医について】 当院の精密根管治療は、院長、および東京歯科大学病院 歯内療法科(根管治療専門)にて5年間の研鑽を積んだ歯科医師・井瀬が担当いたします。難症例の診断や治療においても、専門的な知見から最適な判断を行います。
「抜歯と言われたけれど、どうしても納得できない」 「まだ自分の歯で噛みたい」 そう思われている方は、抜いてしまう前に一度、市来歯科医院にご相談ください