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ただの糊(のり)ではありません。セラミックの強度を最大化する「接着」の科学 

こんにちは。荒川区、日暮里の市来歯科医院です。 当院のホームページ・ブログをご覧頂きありがとうございます。
「セラミックの詰め物をしたけれど、すぐに取れてしまった」 「高い歯を入れたのに、中で虫歯になっていた」 もしそんな経験があるとしたら、もしかしたらそれは材料のせいではなく、「接着(せっちゃく)」の工程に問題があったのかもしれません。
皆さんは、詰め物をつける作業を「接着剤でペタッと貼るだけ」だと思っていませんか? 実は、現代の精密歯科治療における「接着」は、非常に繊細な化学反応を利用した「科学(サイエンス)」なのです。
今日は、当院がこだわっている、絶対に見えないけれど最も重要な工程、「接着操作」についてお話しします。

■ 「合着(ごうちゃく)」と「接着(せっちゃく)」の違い
• 保険の銀歯(合着): セメントの摩擦力で「はめ込んでいる」だけです。例えるなら、コルク栓を瓶に押し込んでいる状態。いずれ緩んで隙間ができます。
• 自費のセラミック(接着): 歯と材料を化学反応で「一体化」させます。例えるなら、木と木をボンドで完全に融合させる状態。隙間ができず、強度も飛躍的に向上します。

■ 接着を成功させるための「厳格なルール」
セラミックの性能を100%引き出し、一体化させるためには、いくつかの絶対条件があります。
1. 徹底的な「防湿(ぼうしつ)」 接着の大敵は「水分」です。呼気に含まれる湿気や、唾液、血液がほんの少しでも接着面に触れると、接着力は著しく低下(最大50%ダウンとも言われます)します。 当院では、可能な限り「ラバーダム」などを用いて患部を隔離し、完全に乾燥した状態で接着操作を行います。「ラバーダム」がかかりづらい場合など「ラバーダム」が出来ない場合には簡易防湿という方法で行っております。
2. 表面処理(サンドブラスト・プライマー) セラミックの内面や歯の表面を、接着剤が馴染みやすいように処理します。 微細な粒子を吹き付けてザラザラにしたり(サンドブラスト)、専用の薬液(プライマー)を塗ったりと、素材ごとに手順が細かく決まっています。 当院では、この工程を適当に済ませることは決してありません。メーカーの指定する時間を秒単位で守ります。
3. マイクロスコープでの確認 接着剤がはみ出していたり、足りなかったりすると、そこから汚れがたまります。 マイクロスコープを用いて、ミクロン単位で接着剤の量をコントロールし、段差のない滑らかな移行部を作ります。

■ 「取れない」ことは「歯を守る」こと
正しく接着されたセラミックは、歯と一体化し、歯そのものの強度を補強します。 逆に、接着が不完全だと、噛む力に耐えられずにセラミックが割れたり、隙間から細菌が入って二次カリエスになったりします。
「すぐに取れる治療はもう嫌だ」 そう思う方は、接着にこだわる市来歯科医院にぜひご相談ください。