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なぜ「銀歯」の下は虫歯になりやすい?顕微鏡で見るとわかる「適合精度」の決定的な違い 

こんにちは。東京都荒川区、日暮里にある市来歯科医院です。
当院のホームページ・ブログをご覧頂きありがとうございます。
皆さんは、歯科検診などで「昔治療した銀歯の下が、また虫歯になっていますね」と言われたことはありませんか? 「えっ、ちゃんと削って銀歯で蓋をしたはずなのに、なんでまた虫歯になるの?」 そう不思議に思う方も多いでしょう。
実は、大人の虫歯治療において、最も多い原因がこの「二次カリエス(二次虫歯)」です。 一度治療した歯が再び虫歯になり、それを削ってまた詰めて…この繰り返しが、最終的に歯を失う(抜歯)大きな原因となっています。
今日は、日本の歯科治療を支える「保険診療」の役割と限界、そして当院がこだわる「精密修復治療」の違いについて、少し専門的な視点からお話しします。



■ 保険診療は「悪」なのか?
誤解のないようにお伝えしたいのですが、日本の保険診療制度は世界的に見ても素晴らしいシステムです。 「国民皆保険」のおかげで、誰でも、どこでも、安価に、最低限の痛みを取り、噛む機能を回復することができます。これは国民の健康を守るために必要不可欠なものです。
しかし、「歯を長期的に(10年、20年と)守り続ける」という点においては、どうしても制度上の限界があることもまた事実です。その代表例が「銀歯(金銀パラジウム合金)」です。

■ なぜ銀歯は再び虫歯になるのか?
銀歯の下が虫歯になりやすいのには、明確な理由があります。
1. 「外注」による適合精度の限界 当院を含め、多くの歯科医院では、保険の銀歯(パラ)の製作を外部の歯科技工所に依頼(外注)しています。 保険診療には決められた材料費と技術料の枠組みがあります。歯科技工所はその限られたコストの中で製作し経営していかなければならず、どうしても「短時間で多くの数を作る」必要があります。 熟練の歯科技工士さんであっても、保険のルール内では「ミクロン単位の精密な調整」に時間をかけることは物理的に不可能です。その結果、どうしても歯と金属の間にわずかな「隙間」や「段差」が生じやすくなってしまうのです。
2. セメント(接着剤)が溶け出す 銀歯は、歯と化学的に接着しているわけではありません。セメントという接着剤で「合着(はめ込んでいるだけ)」している状態です。 このセメントは、唾液によって長い年月をかけて徐々に溶け出していきます。すると、先ほどの製作上の隙間がさらに広がり、そこから細菌が侵入します。
3. 金属の劣化と汚れやすさ お口の中は、冷たいアイスや熱いお茶など、激しい温度変化があります。金属は長年の使用で変形し、適合が悪くなっていきます。また、銀歯の表面は顕微鏡レベルで見ると傷つきやすく、そこにプラーク(細菌の塊)が付着し、不衛生な環境になりがちです。

■ 「隙間」を作らないための精密修復治療
では、どうすれば再発を防げるのでしょうか。 答えはシンプルです。**「細菌が入る隙間のない、精密な詰め物を入れること」**です。 当院の自費診療(セラミック治療など)では、保険の制約にとらわれず、時間をかけて以下の3つのポイントを追求します。
1. マイクロスコープによる精密な形成(削り出し) 詰め物をピッタリ合わせるためには、土台となる歯の形が滑らかでなければなりません。 当院では、マイクロスコープを用いて、ミクロン単位で歯の形を整えます。
2. 劣化しない材料(セラミック・ゴールド) 自費診療で使用するセラミックは、表面がツルツルで汚れがつきにくく、変形もしません。また、歯と化学的に一体化する「接着技術」を用いるため、隙間ができるリスクが極めて低くなります。
3. 院内技工士との密な連携 当院には3名の歯科技工士が常駐しており、自費の詰め物は院内で、マイクロスコープを使って精密に作製します。 「数をこなす」必要がないため、一人の患者様の歯にじっくりと丁寧に向き合い、顕微鏡レベルでの適合を追求できます。

■ 「一生モノ」の歯を目指して
保険診療は、急なトラブルを解決するための大切な手段です。 しかし、もしあなたが「一つの歯を、できるだけもう二度と治療したくない」「可能な限り一生大切に使いたい」と願うなら、精密修復治療という選択肢をご検討ください。
治療のやり直しは、歯にとって大きなダメージです。 「次の治療を最後にする」ために。マイクロスコープと精密技術の歯科治療をご希望の方はぜひ市来歯科医院にご相談ください。